Story
自動車の電動化の流れ
世界的に自動車の電動化の流れが加速しています。国においても、「2035年までに乗用車新車販売で電動車100%を実現する」という目標を定め、多くの国内自動車メーカーから新型EVが発売されるなど、電気自動車の充電設備の必要性が急速に高まっています。
国の掲げる「グリーン成長戦略(令和3年6月)」においても、電動車をガソリン 車並の使いやすさにするために「2030年までに公共用の急速充電器3万基を含む充電インフラ15万基を設置」との目標が示され、電動車普及の妨げとなる充電インフラの不足解消に向けた補助金拡充等の支援が強化されています。
市域における現状と課題
現在、市域においては、公共用のEV充電設備が297基(急速63基、普通234基)設置されています。今後、電動車が急速に普及拡大していくことを踏まえると、市内における充電設備の需要増への対応を検討していく必要があります。
市内の公共用充電設備の設置状況(令和4年7月時点)
設置場所の種類 | 急速 | 普通 |
---|---|---|
ディーラー | 30 | 76 |
商業施設 | 10 | 52 |
宿泊施設 | 8 | 11 |
公共施設 | 4 | 35 |
サービスエリア | 2 | 0 |
道の駅 | 1 | 0 |
コンビニ | 1 | 1 |
ガソリンスタンド | 0 | 0 |
コインパーキング | 0 | 34 |
その他 | 7 | 25 |
合計 | 63 | 234 |
現状の課題
・設置箇所の偏り
設置箇所がカーディーラーや一部の商業施設に偏っているため、他の業種等(コンビニ、ガソリンスタンド等)への拡充が必要
・稼働率と採算性
整備費用が高額な急速充電設備の採算性は、高い稼働率が必要とされており、設置箇所の需要を見極めることが必要
・公共施設における充電設備の老朽化
本市が所有する公共施設における充電設備は、設置してから10年経過している機器が多いため、更新の検討が必要
本市の目指すところ
持続可能な脱炭素社会の実現に向けて、化石燃料を必要とする自動車に依存しない生活や社会・経済活動に転換していかなければなりません。そのために、「公共交通優先のまちづくりの推進」及び「EVをはじめとする次世代自動車の普及」の取組を更に進めていく必要があります。
京都議定書、IPCC京都ガイドライン採択の地として、「誰もが、いつでも、どこでも必要な充電サービスを受けることができるEV利用環境」の実現を目指します。
公民連携ラボで求めるもの
今後の急速なEV普及を見据えて、民間企業において公共用充電設備の充電ネットワーク整備に向けた動きが加速していることから、民間企業との連携により、充電設備の拡充に向けた取組を進めます。
具体的には民間駐車場施設・市営駐車場等において、各社の特徴を生かした京都市内における充電設備ネットワーク整備の提案(設置希望場所等の条件や実証実験内容)をいただき、実証実験・事業化の検討を行いたいと考えています。
利用者のニーズにマッチした場所に充電設備が増えれば、市域での電気自動車の利便性があがり、脱炭素社会に一歩近づくことができます。今回の実証実験は、その環境整備を検討していく端緒です。持続可能な脱炭素社会の実現の目標を共有してくださる皆さんの応募を期待します。