西陣地域のオリジナルデジタルマップ作成による新たな情報発信
- 募集課題
- 「西陣を中心とした地域」が有する多彩な魅力・資源をいかした新たな活性化の取組
- 担当課
- 京都市総合企画局プロジェクト推進室
- 採用企業等
- 株式会社iHistory

京都市総合企画局プロジェクト推進室では、市民、地域、事業者、行政といった多様な主体が連携・協働し、西陣を中心とした地域を活性化させることを目指しています。
活性化を進めるべく、地域に点在する多様な魅力や資源を発信する努力や、様々な関係者が交流する場づくりが各所で進められていますが、地域全体でその効果を実感できるまでには定着していないのが現状です。
そこで京都市では、「西陣を中心とした地域」の活性化をさらに推進するため、新たな取り組みの創造と、地域全体を巻き込むような活性化の動きを継続的に生み出すことを解決したい課題に設定し、民間企業の技術やアイデアを募集したところ、株式会社iHistory(所在地:東京都港区、CEO:中野一誠)から下記の解決策の提案を受け、京都市として採用することを決定し、共にプロジェクトに取り組みました。
プロジェクトの概要
目的 | 市民、地域、事業者、行政といった多様な主体が連携・協働し、西陣を中心とした地域を活性化させること。 |
課題 | 地域に点在する多様な魅力や資源を発信する努力や、様々な関係者が交流する場づくりが各所で進められているが、地域全体でその効果を実感できるまでには定着していない。 |
解決策 | 株式会社iHistoryが提供するPointMap+を活用し、京都市総合企画局が運営するWebサイト「にしZINE」で展開されている手描きマップ「around 西陣MAP」をデジタルマップ化することにより、マップの利用促進や活用範囲の拡大を進め、地域の魅力や資源等の情報をより多くの層に発信し、活性化を一層推進すること。 |
成果 | イラストの特徴を取り入れたデジタルマップを制作し、マップの運用をスタートした。 |
プロジェクトのタイムライン
企業が提供した技術やアイデア
オンラインマップを製作できるデジタルツール「PointMap+」を活用し、手書きマップのデジタルマップ化を実施した。
- PointMap+のアカウント作成
- イラストパーツのGIFアニメ化など本プロジェクト用の独自カスタマイズ
- マッピング代行
- デジタル出稿プランニング
- 運用・レポーティング


京都市が提供したサポート
- イラストマップのデータ提供
- マップ作成時の掲載内容チェック
デジタルマップ制作の課題や可能性
京都市総合企画局プロジェクト推進室:河北
株式会社iHistoryとの連携により、イラストマップのデジタル化を実現できました。
制作過程においては、デジタルマップの課題と新たな可能性に気付くことができました。当初は、京都市総合企画局が運営するWebサイト「にしZINE」で公開されている手描きマップ「around 西陣MAP」のイラストを、そのままデジタルマップに組み込むことを想定していました。しかし、デジタル化されたイラストのサイズをマップの拡大縮小に合わせて変更することができず、視認性の課題が生じました。そこで、最適な配置を模索した結果、マップ本体ではなく、雰囲気づくりの要素としてイラストを活用する方針に転換しました。
今回の経験を通して、イラストマップのデジタル化における具体的な課題を明確にし、改善点を整理することができました。
実証事業の結果を踏まえ、今後はより効果的な情報発信の手法や、イラストマップの活用方法について、検討を進めていきます。
西陣の魅力をデジタルで拡張する、新たな可能性
株式会社iHistory ディレクター 小野寺さん
当社では、オリジナルのデザインマップ作成ツールやオンライン年表作成ツール、タイムマネジメントツールなど、デジタル技術を活かして人生や暮らしのクリエイティビティと遊び心を刺激するサービスを提供しています。
今回は、西陣という歴史と魅力にあふれたエリアのイラストマップをデジタルマップ化し、その活用シーンと認知度をさらに広げることを目指し、連携に至りました。
京都市が手がけたイラストマップを活用させていただき、温かみがあり愛着が持てるイラストを随所に盛り込むことで、当社単独では表現しきれない地域の魅力が伝わるデジタルコンテンツを制作することができました。
制作の過程では、京都市から多くのご意見・ご要望・課題をいただき、PointMap+の機能アップデートのチャレンジにもつながったと感じています。
スタートアップとしての取り組みが多方面から評価
株式会社iHistory CEO 中野さん
京都市との連携を通して、自治体との協業の進め方について学ぶ貴重な機会を得ることができました。
実証実験を通じて、イラストマップのデジタル化の可能性を探りながら、PointMap+のサービスとしての本プロジェクト基点の機能開発の模索や、サービス特性理解と、手書きイラストマップからの表現方法への課題抽出も進めることができました。また、今回の連携により、スタートアップとしての取り組みが特にマップを閲覧したユーザーを中心に多方面から評価頂けたことも、成果のひとつだと感じています。
デジタルマップは、作成して終わりではなく、継続的なアップデートと活用が必要です。手書きのイラストマップをオンライン化するという意味では、まだまだPointMap+も課題と改善点と発展の余地があり、今後も、より効果的な活用方法のご提案を続けていきたいと考えます。
一覧へ戻る