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納税通知書の発送後に集中してしまうお問合せ
京都市では、原付バイクや軽自動車に係る軽自動車税(種別割)の課税業務を軽自動車税事務所が行っており、市民の方々から日々様々なお問合せをいただいておりますが、お問合せが特に集中する時期があります。
それは、毎年5月に納税通知書(約38万件)を発送した後です。連日数百件の電話が続くため電話応対の要員を増員していますが、それでも電話がつながりにくい状況になることがあります。
また、平日の昼間に電話で問い合わせる時間が取りづらい方にとっては、電話でなければ疑問を解決できない状況は不便です。
電話以外でも疑問を解決できる仕組みの導入
この問題は最近始まったことではありませんので、軽自動車税事務所では、これまでも京都市の公式ウェブサイトの掲載内容の見直しや納税通知書に同封する説明書の改善に取り組んできました。しかし電話によるお問合せが目に見えて減ることはなく、スムーズにつながる状態には至っていません。
お問合せの内容は、制度や手続の仕組みを熟知している者でなければ回答が難しい事案もありますが、多くは類型化できるものです。今回のオープンラボではウェブシステムを有効活用することで疑問の解決に応え、電話によるお問合せを減らせないかと考えています。
市民が知りたい疑問をウェブシステムで解決できれば、平日の昼間の時間を割いて電話をかける必要がなくなります。求めるのは、市民が疑問を解決できる仕組みです。電話の自動応答に時間をかけて回答を進めた結果、最終的にオペレータ―の応対に行き着くというようなものではなく、わかりやすい選択肢の中からYES/NOを選んでいくだけで疑問の解決ができるような仕組みが望ましいと考えています。
5月に効果測定を行い次年度での採用を検討
軽自動車税の減免の継続適用の確認を行う1月頃と、原付バイクの廃車申告が集中する3月下旬にもお問合せが増えますが、今回の効果測定は、もっともお問合せが多い5月に行うことを考えています。オープンラボでの採用決定から時間は限られていますが、5月までの間に実証実験の準備を整える必要があります。
実証実験の指標は「電話お問合せ件数」です。市民の利便性を高めつつ、電話応対業務に要している体制見直しにつなげることを目指します。ウェブシステムの導入によって効果的な減少が確認できれば次年度での採用を検討します。
電話でなければ解決できない問題をとりこぼさないためにも
どんなに分かりやすい情報発信をしても、どんなに優れたウェブシステムを作っても、電話応対業務そのものは継続します。ウェブサイトや説明書の内容が自身の疑問に当てはまるのか確信できない場合やインターネットとの親和性の関係で対人での解決が望ましい場合もあります。
今回の取組では、こういった「電話応対が必要な市民」の電話がつながりやすくなる、そしてそれが事務効率化にもつながっていくことを期待しています。
みなさまのアイデアやノウハウの御提供をお願いいたします。