嵯峨野歴史的風土特別保存地区における、民間主導の「体験型田園景観保全モデル」構築に向けた小規模実証実験

課題のポイント
実現したい未来
・地域との連携による田園景観の持続的な保全体制を確立し、行政支援への依存を最小限に抑えた自立的な運営モデルの実現
・北嵯峨地域の田園景観の魅力や価値を守り育てる文化を、地域住民のみならず来訪者にも広く浸透させることで、教育、福祉、まちづくり、経済、観光など幅広い分野への波及効果を創出
現状
これまでは京都市が個人農業者に対して市有農地の使用を許可し、水稲耕作を通じて田園景観を維持してきたが、地域農業者の高齢化や担い手不足の進行により、耕作を継続する担い手の確保が困難となっており、従来の仕組みによる田園景観の維持・継承の見通しが不透明な状態
解決したい課題
・民間事業者等の組織力を導入して小規模農地を一体的に管理・運用する新たな営農体制を構築すること。
・「農作物を生産して市場に卸す」という一方向のビジネスモデルから、消費者の顔が見える、観光・教育などと結びついた、双方向で持続可能なマネタイズ手法を確立すること。
・地域のベテラン農業者との良好な関係のもと、その豊富な経験や技術を活かせる役割を創出することで、その暗黙知を可視化し、新規参入者や若手従事者へ円滑に継承する仕組みを整えること。
・歴史的景観の保全
想定する解決策
実証実験フィールドとして北嵯峨地域内の市有農地を使用許可し、民間事業者が主体となって以下のモデルの実現可能性を検証する。
① 組織的一括管理と地域農業者の知見を活かした連携
・事業者が農地の一元管理を担う一方、地域のベテラン農業者との連携を通じ、その助言のもとで新規参入の人材が営農を学び、良好な関係性を構築しながら技術継承を行う体制を検証する。
②「体験価値(観光・イベント)」による多角的なマネタイズ
・収穫体験イベント等、観光客や地域住民も参加できる季節行事企画・実施
・地域企業のCSR(企業の社会的責任)活動を核とした協働パートナーシップの構築
※上記①②のどちらも可能であることが望ましいですが、どちらかだけでも協力いただけるのであればご連絡ください。また、上記はあくまで例示であり、課題解決に資する多様な提案を歓迎します。
民間組織側の想定メリット
・京都の優れた歴史的・文化的景観を有する貴重な市有農地を、小規模から実証フィールドとして活用し、新規事業のデータを蓄積することができる。
・地域社会との良好な共生関係が強固に構築され、地域に愛される企業としての認知拡大や、参画する自社社員のインナーブランディング(社会貢献を通じた労働意欲やエンゲージメントの向上)に繋がる。
・参入障壁となる「地域での水利調整」や「地元農家・観光事業者とのマッチング」について、行政(風致保全課)によるコーディネート支援を受けられる。
・歴史的風土の保全への直接的な貢献を通じ、企業としてのSDGsの取組や社会的信用(ESG評価)が向上する。
募集概要
| 担当課 | 京都市都市計画局都市景観部風致保全課 |
|---|---|
| 担当部署の事業の概要 | 歴史的風土の保全を目的に、古都保存法に基づく土地の買入れ及び買入地の維持管理等を行っている。 |
| 背景 | 京都市は全国でも10市町村しか指定されていない古都保存法(正式名称:古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法)に基づく「古都」である。 嵯峨野地区においては、北嵯峨地域の広大な田園景観が歴史的風土の核を形成しており、この歴史的風土を保全するためには、同地域の農業、特に稲作を維持することが必要不可欠である。 |
| 実現したい未来 | ・地域との連携による田園景観の持続的な保全体制を確立し、行政支援への依存を最小限に抑えた自立的な運営モデルの実現 |
| 現状 | これまでは京都市が個人農業者に対して市有農地の使用を許可し、水稲耕作を通じて田園景観を維持してきたが、地域農業者の高齢化や担い手不足の進行により、耕作を継続する担い手の確保が困難となっており、従来の仕組みによる田園景観の維持・継承の見通しが不透明な状態 |
| 検討経緯・これまでに実施したことがある施策等 | ・地域農業者への市有農地使用の許可 |
| 解決したい課題 | ・民間事業者等の組織力を導入して小規模農地を一体的に管理・運用する新たな営農体制を構築すること。 |
| 想定する解決策 | 実証実験フィールドとして北嵯峨地域内の市有農地を使用許可し、民間事業者が主体となって以下のモデルの実現可能性を検証する。 ※上記①②のどちらも可能であることが望ましいですが、どちらかだけでも協力いただけるのであればご連絡ください。また、上記はあくまで例示であり、課題解決に資する多様な提案を歓迎します。 |
| 民間組織側の想定メリット | ・京都の優れた歴史的・文化的景観を有する貴重な市有農地を、小規模から実証フィールドとして活用し、新規事業のデータを蓄積することができる。 |
| 提案企業に求める専門性 | ・景観規制に配慮しつつ多角的なマネタイズ(旅行・イベント企画等)を構築・実践する企画実行力。 |
| 提供可能なデータ・環境等 | ・実証フィールドとしての北嵯峨地域にある市有農地(目安:水田1区画約30a 畑1区画約10a 提案内容により、さらなる提供も検討可能。)。 |
| スケジュール感・主要なマイルストン | ・令和8年秋〜冬:実証用プロポーザルの公募開始、対象市有農地(1区画)の貸出準備、対象地の管理調整。 |
| 事業実施にあたっての留意点、制約等 | ・細分化された圃場や昔ながらの水路網など、伝統的な土地基盤が維持されているため、大規模化や機械化を前提とした最先端農業の実施は困難であることを前提とすること。 |
| 参考情報 | 京都市情報館(京都市公式㏋)-歴史的風土(古都)の保存- |
| 今後の展開想定 | ・小規模実証において、民間主導の「一括営農管理モデル」と「体験・異業種連携による自走化」の実現性が証明された場合、将来的に規模を拡大し、本格稼働として予算化する可能性がある。 |
| 提案の提出期限 | 2026年11月1日〜2027年3月31日 |
| 目指すSDGsのゴール | |

