課題のポイント

実現したい未来

持続可能なライフスタイルへの転換を目指し、人や社会、環境、地域の様々な課題について、消費者が主体的に考え、手の届く範囲でその解決に資する消費行動の実践につなげていただけるような環境を整備したい。

現状

「エシカル消費」という言葉そのものの認知度が低く、「エシカル消費」の考え方に基づいた消費行動を促すことが難しい。また、本市の広報・啓発活動だけでは、消費者に「自分ごと」として捉えていただくことが困難で、行動変容に十分つなげられていない。

解決したい課題

消費者だけでなく、事業者を含む全ての人が目的を共有し、連携・協働して行動するため、日常的な消費行動の場である小売店舗において、「エシカル消費」の実践につながる店舗の実現に向けた取組を事業者と協働で考えたい。

想定する解決策

小売店等事業者における社内研修プログラムを作成し、従業員の意識向上につなげ、実際に店舗をエシカル消費をしやすい形に変えることで、消費者がエシカル消費を実践しやすい環境を構築する。

民間組織側の想定メリット

SDGsの目標達成を踏まえた持続可能な社会の実現等、これからの時代を見据えた従業員の人材育成について、官民連携による活発な議論に基づきプログラムを作成することができる。

Story

消費生活センターの入り口の写真

持続可能な社会と消費生活

消費行動を通じてより良い社会を目指す考え方として、近年注目を集めているのが、「エシカル(倫理的)消費」です。これは、消費者が地球温暖化などの社会課題について考え、課題に取り組む事業者を応援しながら人・社会・地域・環境に配慮した消費行動を行うことで、より多くの人が持続可能な生活を送れるようになり、地域の活性化や世界の未来を変えていくことを目指すものです。

「エシカル消費」の考え方に基づき消費行動を変容していくことは、京都市が力を入れて取り組んでいる脱炭素社会の構築やSGDsの実現にとっても重要です。これまで京都市では、「エシカル消費」の啓発活動として、親子を対象としたワークショップイベントの開催や、市民も参加できる大学での消費者教育講座を行ってきました。また、市内の小売店と協力してショートムービーを作成したり、イメージキャラクターを用いた情報発信に取り組んでいます。

市民しんぶん紙面画像
きょうと市民しんぶん令和元年5月1日号特集記事「エシカルで世界を変える」
https://www.city.kyoto.lg.jp/digitalbook/page/0000000708.html

わかりづらい「エシカル」

「エシカル消費」は、持続可能な社会を構築する上で欠かすことのできない概念ですが、一方で、わかりづらいという問題を抱えています。2020年の消費者庁による全国を対象とした消費者意識調査では、環境を表す「エコ」という言葉の認知度が72%だったのに対して、「倫理的消費(エシカル消費)」の認知度はわずか12%でした。
「エシカル」という英語がそもそも難しいことに加えて、フェアトレード、地産地消、環境配慮、伝統産業等々、カバーする範囲の多様さも、概念を理解する上でのハードルを高くしているようです。また、値段の安い商品とエシカルで値段の高い商品を並べたときに、高いものを選択することの難しさもあり、なかなか広がりにくいのではないかと考えられます。

※ エシカル消費に関する消費者意識調査 | 消費者庁
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/ethical/investigation/

小売事業者による取り組みの重要性

「エシカル消費」の広がりにくさに向き合ううち、私たちは小売事業者による取組の重要性に着目するようになりました。エシカル消費に消費者が「自分ごと」として取り組むためには、まずは日常的な消費行動の場であるスーパーなどの小売店舗が、エシカル消費を実践しやすい場となっていることが不可欠だと考えたのです。

エシカル消費の概念を導入することで、商品の仕入れ方法や陳列方法に変化が生まれれば、消費者の消費行動にプラスの効果が生まれることが期待できます。また、エシカル消費を意識した仕入れや商品管理を行うことは、短期的には店舗における廃棄物の削減や売上げの変化に、長期的には良好な経済的循環につながることが期待できます。持続可能な消費のモデルに取り組むことは、潜在的な消費者のニーズに向き合うことです。これからの持続可能な社会に向けては、消費者だけではなく事業者の意識が変わっていくことが重要なのです。

小売店向け社内研修プログラムの作成と実施

この実証実験では、「エシカル消費」に関する小売店向けの社内研修プログラムを作成、実施したいと考えています。想定する対象は小売店の事業者ですが、NPOなどの参加も歓迎します。社内研修プログラムの作成と実施にあたっては、京都市では必要に応じて、資料の提供や講師の派遣などを行うことができます。
研修用資料を広げる担当者。模造紙一面に付箋が貼られている

京都に息づく価値観と「エシカル消費」

「エシカル消費」の考え方は、大量生産・大量消費の経済活動を見直す役割として欧米で生まれ、近年になって日本でも取り組まれるようになったもの。そう考えると、定着させるのが難しい考え方のようにも見えます。しかし、もともと日本には「目利き」「物を長く大切に使う」「必要な分だけ使う」「季節感を大切にする」といった価値観があり、京都に暮らす人々は古くからそれらを自然に実践してきていました。「エシカル消費」は、決して私たちの生活に馴染まないものではありません。

このプログラムは一回のみのプログラムであってはならないと考えています。そのため、研修の効果測定の指標について検討したり、より良い研修プログラムの模索を継続的に続けていただける事業者であることを求めます。「エシカル消費」という概念を採り入れ、文化として継続的に取り組んでいただける、「使い捨て」ではない有為な研修プログラムを、事業者の皆さんと共に構築できたらと考えております。

エシカル消費のキャラクターグッズ

募集概要

担当課

文化市民局くらし安全推進部消費生活総合センター

担当部署の事業の概要

市民の消費生活向上に関する事務

背景

日本経済において家計消費は国内総生産の過半数を占めているため、消費者は、自らの消費行動が社会に大きな影響を与えるという自覚を持ち、行動することが重要である。京都市では、人や社会・環境・地域に配慮した消費行動をすることにより持続可能な地域社会づくりを進めていこうとする「エシカル消費」の考え方を広く普及し、持続可能な消費社会を実現することを目的として、様々な取組を行ってきた。

実現したい未来

京都市では、2030年SDGsの目標達成や2050年二酸化炭素排出量正味ゼロを実現するため、市民生活においても、「エシカル消費」の実践をはじめとした、持続可能なライフスタイルへの転換を目指している。
人や社会、環境、地域の様々な課題について、消費者が主体的に考え、手の届く範囲でその解決に資する消費行動の実践につなげていただけるような環境を整備したい。

現状

「エシカル消費」という言葉の周知や実践につなげてもらうため、これまで商業施設における親子参加型ワークショップイベントの開催や、市民しんぶんによる広報、大学講座による消費者教育を行ってきた。
しかしながら、「エシカル消費」という言葉そのものの認知度が低く、「エシカル消費」の考え方に基づいた消費行動を促すことが難しい。また、本市の広報・啓発活動だけでは、消費者に「自分ごと」として捉えていただくことが困難で、行動変容に十分つなげられていない現状である。

検討経緯・これまでに実施したことがある施策等

ワークショップ・シンポジウム・パネル展示等イベントの開催、市民しんぶんによる広報、大学講座の開講及び中学生向け副読本教材の配布による消費者教育、PR動画及び普及啓発サイトの制作 等

解決したい課題

消費者だけでなく、事業者を含む全ての人が目的を共有し、連携・協働して行動するため、食料品や日用品の購入等、日常的な消費行動の場である小売店舗において、「エシカル消費」の実践につながる店舗の実現に向けた取組を事業者と協働で考えたい。

想定する解決策

小売店等事業者における社内研修プログラムを作成し、従業員の意識向上につなげ、実際に店舗をエシカル消費をしやすい形に変えることで、消費者が実際に消費行動を行う機会が多い小売店において、エシカル消費を実践しやすい環境を構築する。

民間組織側の想定メリット

SDGsの目標達成を踏まえた持続可能な社会の実現等、これからの時代を見据えた従業員の人材育成について、官民連携による活発な議論に基づきプログラムを作成することができる。

提案企業に求める専門性
  • 本市市内の小売店等、実際に消費者と日々の消費生活で接することが多い方
  • 「エシカル消費」について従業員研修の内容を本市と協働で企画し、実際にエシカル消費をしやすい店舗に変革する行動につなげるなど、企業総体で真摯に取り組める方
提供可能なデータ・環境等

「エシカル消費」に関する官公庁資料、各種統計資料、啓発資料等

スケジュール感・主要なマイルストン

令和3年度内に制度設計及び実証事業の実施

事業実施にあたっての留意点、制約等

本事業は、京都市が毎年度の予算を投じて実施するものではなく、事業者による自走化を目指せる仕組みを想定。

参考情報

本市が制作した「エシカル消費」PR動画及び普及啓発サイト
京都市「エシカル消費」ポータルサイト|みんなで、みんなに、いい消費。

今後の展開想定
  • 従業員研修による意識の変化や、実際に店舗がどう変わったか、廃棄量や売り上げの変化等について効果検証を実施し、その結果を踏まえて課題分析や自走化に向けた仕組みの検討を行う
  • 今回の実証実験をモデルとし、市内の小売店等への幅広い展開を目指す
提案の提出期限 2021年9月17日〜10月1日

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